恐怖と喪失感が連続で襲いかかる【ヘディレタリー 継承】懐かしのホラー映画レビュー(ネタバレあり)

近年ホラー(2011年以降)

※画像引用元:ヘレディタリー 継承 : ポスター画像 – 映画.com

 

2018年公開のホラー映画。
つい最近だと思っていたんですが、もう7年前のホラー映画だったんですね。
時の経つ早さに驚きました。

ヘレディタリー 継承 : 作品情報・キャスト・あらすじ・動画 – 映画.com

ママの顔が1番、恐いのよ。笑

【登場人物】

・アニー
主人公。在宅ワーカーで模型を作る仕事をしています。

・スティーブン
アニーの夫。1番、まともな人物。

・ピーター
アニーの息子。
遊びたい盛りのティーンエイジャー。

・チャーリー
アニーの娘。
死んだ鳩の首を工作してオモチャにする、ちょっと不気味な子。

・ヘレン
アニーの死んだ母親。
秘密主義だった。晩年は、アニーの家で過ごす。

物語は母の葬式から始まり、最初からアニーの喪失感が漂ってます。
母のヘレンとはあまり仲良くなかったけど、愛してたとグループカウンセリングで語っています。

【チャーリーの死】

ピーターの友達のパーティーに一緒に行った日、事故で死んでしまう。

アレルギーのナッツ入りケーキを食べた苦しさで窓から顔を出した時に電柱とぶつかり、首が飛んでしまいます。

その瞬間は、スピード感があってボカッとぶつかる描写がリアル。

後日見つかる道路に転がったチャーリーの生首に大量に群がるアリンコが気持ち悪いし、妙に生々しくて鳥肌が立つほど怖い。

【喪失感に包まれる家族】

チャーリーの死で、ピーターとアニーは喪失感に包まれ家族の雰囲気がだんだんおかしくなっていく。

悲しみを乗り越え何とか日常に戻ろうとするスティーブンの努力も虚しく、とうとうアニーとピーターが行き場のない悲しみから衝突してしまいます。

【幻覚と交信術】

喪失感がピークになり幻覚と幻聴が始まるアニーとピーター。

母・ヘレンの姿を見たり、ピーターを「産まなければよかった」と言う悪夢を見たりする。

ある日、グループカウンセリングで知り合ったおばさんに交信術を教わり、チャーリーを呼び出そうとしたりします。

子どもを失った喪失感や悲しみから、壊れていくアニーの気持ちが同じ親として理解できる。
しかも、アニーは直近で母親も亡くしていて立て続けに深い悲しみが訪れている。
喪失感からだんだん、壊れていくアニーの様子にリアリティーを感じます。

普段ならやろうとも思わない様な交信術に頼るほど、精神が崩壊しているのをひしひし感じました。

ピーターは、チャーリーの癖だった舌をタンッと鳴らす音の幻聴が聞こえるようになり、ドアガラスに笑う自分が写る幻覚を見たりします。

ところどころで、不意打ちの様に舌を慣らす音がして気味悪さが倍増します。

ピーターは、喪失感からずぅっと心ここに在らずの表情。
焦点も合わず、ぼーとしてる顔がほとんどで顔を見るだけでこっちまで病みそうなほどである。

自分のせいで妹を死なせてしまったという罪悪感に苛まれ、疲弊しきってます。

【地獄の王の召喚】

今までのことは、死んだ母・ヘレンが地獄の王を召喚するために仕組んだことだったと知ったアニー。

何とかしようとしますが、すでに手遅れ状態に。

結果、アニーとスティーブンは死に、選ばれたピーターがカルト集団に崇められながら地獄の王の継承者になります。

訳も分からずカルト集団に崇められる、ピーターの疲弊しきった姿が映し出され物語は幕を閉じます。

【感想】

幽霊が出るわけじゃないのに、鳥肌が立つほど怖かったです。
いろんな場面で脅かし要素が散りばめられていて思わず声が出そうになる。

声が出そうなほど怖かったシーン

・ガラスにぶつかる鳩
ドンっと結構な音量でぶつかってきます。
普段、イヤフォンつけて鑑賞するので視覚と聴覚から恐怖と驚きを同時にくらいました。

・チャーリーの生首ゴロン
ピーターの幻覚で部屋の隅に立っているチャーリーの首がゴロンと落ちてボールに変わるんだけど、それにビクッとしてたら、息つく間もなく今度はベッドから急に手が出てきて、ひっぱってくるという二重びっくりに口から心臓が飛び出すくらい驚きました。

チャーリーは脅かし要員なのかしら。

・幻覚の中のピーターのアリンコまみれの死体
チャーリーの生首にアリンコとは違う感覚。
キモ怖い。
共通してるのは死体に群がるアリンコがとても不快だったこと。
気付いたら薄目になってました。笑

・ラストのアニー
一時的に地獄の王に憑依されたっぽいアニーの動きもヤバかった。
天井に張り付いてる姿や、走って追いかけてきたりするのも怖すぎる。
宙に浮いて虚な顔で自分の首をナイフでグサグサ刺したりするシーンがトラウマレベルで怖かったです。

エクソシストな雰囲気です。

笑ったシーン

・全裸の老人たち
違う意味で怖い。笑

庭に街灯のように並んで立っている全裸の老人達がいたり、家の中にも1人全裸おじさんがいて、突然の出来事に笑わずにはいられませんでした。

より神聖さを出すためとはいえ、地獄の王は全裸推しなのでしょうか。

まとめると‥

アニーを襲った不幸な出来事は全て、

地獄の王を召喚し、ピーターに憑依させるためにアニーの母のヘレンとカルト集団が仕組んだ儀式の内容の一部だったということ。

グループカウンセラーで出会い、アニーに交信術を教えたおばさんもカルト集団のメンバー。

母・ヘレンが亡くなってから始まる儀式なので、自分の死も利用するというヘレンの異常さが伝わってきます。

目的を達成するためには犠牲を払っても仕方がないという非常に自分勝手な母・ヘレンとカルト集団に一家が理不尽に巻き込まれていくお話なのだ。

最初にチャーリーが犠牲になり、

地獄の王を召喚するためにアニーに交信術をさせる様に仕向け、

更にスティーブンとアニーが犠牲になって、初めてピーターに憑依できるってことなのかしら。

その後、ピーターはどうなったのでしょうか。
そこは、鑑賞後の人達に委ねられているんじゃないかなと思います。

幽霊は出てこないのに、幽霊映画なみに驚かせてくれる恐怖にゾクッとする映画であり、喪失感の連鎖を利用したカルト集団の恐怖を描いたホラー映画でした。

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