監督がサム・ライミ。
サム・ライミといえば〝スパイダーマン(2002)〟で有名ですが、
私は、サム・ライミといえば〝死霊のはらわた(1981)〟です。
彼の初の長編映画は、ホラー映画なんですよ。
スプラッターホラー映画の金字塔とも言われるほど、評価が高い作品です。

出典 : https://eiga.com/movie/14894/
ホラー映画って、低予算で作れるらしい。
それが大ヒットして、スパイダーマンまでヒットさせるという凄い才能の持ち主だと思います。
そんなサム・ライミが監督したホラー映画〝スペル〟を今回はレビューしたいと思います。
(ネタバレあり)

2009年公開
監督 : サム・ライミ
出演 : アリソン・ローマン/ジャスティン・ロング/ローナ・レイヴァー/ディリープ・ラオ他
【ストーリー】
銀行で働くクリスティンは、次の次長を目指すバリキャリウーマン。
おなじく次長を狙うライバルの同僚もいて、スパダリ彼氏の母親にも好感を持たせたいという気持ちもあり、頑張る毎日を過ごしています。
ある日、融資にきた老婆の頼みを昇進のために断ります。
そこから、老婆に呪いをかけられ悲惨な目に合うお話。
【呪いの進行】
呪いの正体はラミアという闇のヤギらしい。
悪魔とかじゃないんだ、ヤギなんだ。笑
3日間被害者を悩まし、魂を奪う悪霊ということでクリスティンは散々なめに合います。
まずね、汚らしいのよ。
とにかくクリスティンの口に異物が入りまくりで気分悪い。笑
顔面に大量の虫がかかったり、泥水の中で溺れたり。
老婆の家に許しを乞いにいったときも、すでに死んだ老婆が倒れてきて
口元とあごが重なり緑色の液体が口に流れ込んできたりするの。

出典 : https://eiga.com/movie/54661/gallery/6/
口に老婆の拳が入った時は、背もたれからずり落ちそうになったわ。笑
あと、入れ歯の外れた老婆に顎をカミカミされたりしてたな。
ところどころ、ギャグかなって思わせてくれる要素があるから見ていられる感じ。
キモイのよ、本当に。笑
幻覚や幻聴が増し、疲弊した顔になってくるクリスティンの表情が何とも言えない。
あまりの不快さに、観てるこっちまで疲弊します。
車に隠れていた老婆に呪いをかけられるシーンは、めっちゃ怖。
脅かし要素もたくさん散りばめられてます。
クリスティンも負けずにホッチキスやものさしを使って強気でゴーくらいにやり返すんですが、文房具ってとこが何かリアル。
【ボタンが鍵】
導かれるように見つけた霊媒相談の霊媒師と呪いを解く方法を探します。
最初に車で襲われた時に、老婆が引きちぎったボタンに呪いが吹き込まれたらしい。
試行錯誤の末、そのボタンを誰かに譲れば、呪いもその誰かに伝染るという事が分かります。
ん?
どこかで聞いたことある内容。
日本人なら〝リング〟を思い出します。笑
呪いの元凶である老婆の死体の口にボタンを突っ込んでやると息巻いて、墓場に行くクリスティン。

出典 : https://eiga.com/movie/54661/gallery/6/
老婆の死体がめっちゃ、木人形で笑う。
そこのクオリティはなぜ、気を使わないんだ。
もうちょい、リアル感が欲しかった。
【ラスト】
序盤で彼氏にあげたコインの封筒とボタンを入れた封筒が似すぎて間違えちゃうってオチでクリスティンは、呪いをかぶったまま炎に焼かれ地獄に落とされます。
意味深に何度も封筒を映しているので、オチは想像できました。
呪いを解除したという安堵のクリスティンとスパダリ彼氏と幸せいっぱいの空気感からの絶望よ…
プロポーズを準備してたスパダリ彼氏が、1番可哀想でした。
【感想】
銀行で融資を担当する主人公のクリスティン。
男性支店長と、同じ次長職を狙っているライバルの同僚には軽く扱われている。
エリートのスパダリ彼氏がいる。
彼氏の母親は、田舎出身のクリスティンは結婚相手に向いてないという。
なんだか男尊女卑とか女性の社会的立場が低いところを感じさせられる。
あと、上流階級との格差とか。
田舎出身のクリスティンが、社会と彼氏の両親に認められたい気持ちが必死。
同じ女性として序盤は少しイライラしながら見てしまう。
特に上司や同僚に。
サム・ライミって風の演出が印象的。
スパイダーマン(2002)でも、ラストの敵の墓からピーターが去るシーンで葉っぱがザワザワしてた。
死霊のはらわたも風を上手く使ってる。
葉っぱがサワザワ移動するくらいの風の強さで、何か得体のしれない恐怖が襲ってくる魅せ方が恐怖をそそる。
あとはキィーと玄関が動く音の効果音や壁にかけられたフライパンや食器がガチャンガチャンなる音などでさらに恐怖感が増している。
ポルターガイストもあって、クリスティンが壁に投げつけられたりします。
虫の大量シーンは、しばらく吐き気がしました。
甘いグミでできた虫かなとか、液体もジュースだったよねと考えて、乗りきった。
光と影の使い方も上手です。
階段をのぼってくる様子や窓に悪霊がいる様子を影で映しだし恐怖を演出しています。
彼氏がとにかくいい男。
徐々にやつれていくクリスティンを支え、1万ドルかかるといわれた霊媒料金を現金で払ってくれたり、スパダリすぎる。

出典 : https://eiga.com/movie/54661/gallery/6/
最後にボタンとコインを間違えて炎に焼かれて地獄に落ちていくというバットエンディングでしたが、
クリスティンは、老婆が必死に命乞いをして融資をお願いしたときに本当は延長できた。
でも、次の次長になるというチャンスから支店長に良く思われたくて融資を断るという選択をした。
そのちょっとした選択で、呪われてしまうんだけど、弱いものは、自分の立場を捨ててまで助けろということなのかしら?
老婆も銀行で、入れ歯を外したり汚らしいし助けてあげたいって態度じゃないのよね。
助けられなかったから死んでしまうというオチに持っていくのは少し弱いかなと思った。
逆に彼氏とハピエンでも良かったと思うのよね。
同僚のスチュは、他の会社に情報を売ったり汚いことをしてクリスティンを蹴落とそうとしていたので、こっちが呪われてもいい気もするけどね。
理不尽な呪いと、女性が社会で生き抜くという厳しさを目の当たりにしたような社会風刺もある内容じゃないだろうかと私は思いました。
虫と入れ歯攻撃を見たいと思った方は、ぜひ1度ご覧下さい。
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